技書博公式ブログ

技術同人誌博覧会(技書博)のコアスタッフより公式情報発信を行うサイトです!

技書博のXでのRelationShipを振り返る2023

この記事は

qiita.com

の21日の記事です。

導入

技書博公式Xをご覧になっていただいていたり、技書博公式Xから来た方に対しては、まあ今更言うまでも無いとは思うのですが、これはDevRelカレンダーの記事なので改めて前提を説明しておきたいと思います。

技術書同人誌博覧会 という技術同人誌即売会(通称:技書博)がありまして、これまでに9回の即売会を企画しました。(コロナ禍で3回見合わせたので、実際の催行は6回です。)

また、この技書博では公式X(https://twitter.com/gishohaku)を運用しています。

私がこの公式Xの運用に関わる様になったのは、技書博5が終わって技書博6が立ち上がろうとした頃なんですが、あるタイミングで「そういえば関与する以前の技書博公式Xの内容って全部ちゃんと見たことないな?」となりまして、俯瞰的に見ておきたいな という事をそこからずっとうっすらと思っていました。

今回、やっとまとまった検証時間が取れたので、技書博公式Xを数値データから振り返りつつ、SNSでのリレーションシップの知見などを晒してみて、共有できるとみんな嬉しいのかな? と思っています。

元データ

とりあえずデータを元に話す以上、データを晒さないと話が始まらないので元データとなるもの(Xの定数的な変遷)を晒してみます。

年月 フォロワー増減 通算フォロワー インプレッション数 特筆すべきイベント
2019/4 290 290 111,507 アカウント開設月、技書博1サークル募集開始
2019/5 70 360 33,086
2019/6 106 466 171,568
2019/7 298 764 412,088 技書博1
2019/8 111 875 184,163
2019/9 78 953 75,168 技書博キャラバン(大阪・京都・名古屋)
2019/10 42 995 37,589
2019/11 184 1,179 99,745
2019/12 180 1,359 266,656 技書博2
2020/1 21 1,380 30,282 技書博キャラバン(福岡)
2020/2 34 1,414 76,899 技書博3サークル募集開始
2020/3 6 1,420 28,592
2020/4 1 1,421 45,281 技書博3開催中止を決めた月
2020/5 (12) 1,409 0
2020/6 (2) 1,407 3,747
2020/7 5 1,412 21,587 技書博4開催中止の1ツイートのみ
2020/8 (9) 1,403 0
2020/9 (3) 1,400 0
2020/10 (2) 1,398 0
2020/11 0 1,398 16,598 技書博4の開催を予定していた月
2020/12 (6) 1,392 0
2021/1 1 1,393 19,150 この月2ツイートしかないが、技書博5開催告知があるので多い
2021/2 (3) 1,390 5,935
2021/3 104 1,494 107,969 技書博5のサークル募集開始月
2021/4 25 1,519 41,110
2021/5 12 1,531 74,986
2021/6 139 1,670 132,604 技書博5開催月
2021/7 12 1,682 35,298 3ツイートのみ、技書博5のクラスター無し報告が大きい(1ツイで31K)
2021/8 3 1,685 2,239
2021/9 (7) 1,678 0
2021/10 23 1,701 86,976 技書博6サークル募集の固定ツイがあったと思われる月
2021/11 6 1,707 8,216
2021/12 14 1,721 49,884 コミケ関連と技書博川柳が強かった月
2022/1 29 1,750 37,795 技書博6の開催中止を決定
2022/2 (4) 1,746 0
2022/3 0 1,746 0
2022/4 7 1,753 16,204
2022/5 17 1,770 19,621
2022/6 12 1,782 58,722 技書博7のサークル募集を開始(固定ツイのためインプが高い:1ツイートで27K)
2022/7 8 1,790 14,568
2022/8 19 1,809 31,047
2022/9 9 1,818 9,859
2022/10 10 1,828 29,057
2022/11 83 1,911 160,755 技書博7開催月
2022/12 7 1,918 15,796
2023/1 18 1,936 18,323
2023/2 0 1,936 4,367
2023/3 2 1,938 21,049
2023/4 24 1,962 22,467
2023/5 42 2,004 165,176 技書博8開催月
2023/6 7 2,011 30,384
2023/7 (4) 2,007 33,820
2023/8 7 2,014 34,925
2023/9 26 2,040 112,885
2023/10 31 2,071 126,464
2023/11 286 2,357 351,976 技書博9開催月
2023/12 0 2,357 79,620 ※本記事執筆時点ではまだ測定中

元データを見るに当たって気にしておくべき事

基本的にはインプレッション数値をそのまま見てもらえば良いのですが、Xには「ツイートを固定する」機能があります。

この機能をつかうと、過去月の投稿であっても、固定した間アカウントを見に来てくれた分のインプレッションが乗るため、月のインプレッション=その月の技書博Xの閲覧数とはならない点には注意が必要です。前月の投稿を当月に見ても、乗るインプレッションは前月のツイートに対してになりますし。

まあ、そうとはいえども仮に固定ツイートだとしても長くて3ヶ月ぐらいしか吊るさない筈なので、心の目で数ヶ月の加重平均を見てもらうと、なんとなく正しい傾向になるような気はします。

実際に色々検討してみた

数値をまず見てみると…?

数値だけでも色々な事が読み取れます。

たとえばインプレッションが0の月があります。0ということはその月はのインプレッションは0という事です!

ついあまりの酷さに俺の心の中の進次郎が出てきてしまいました。失礼しました。正しくは「1つもpostをしていない」という事です!

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

例えば2020/8~2020/10は技書博公式として一つもPostをしていません。やむを得ない事情は推察できる*1のですが、やはりこういうのはあまり良くないですね…(^^;

当然ながらこの期間に、フォロワーは単純に減っています。そりゃそうです。動きの無いアカウントをフォローしていても何もメリットはないですし……

ということで、Postをしないとフォロワーは減る 事が明確に示せそうです。これは知見です!

グラフで見てみるとどうでしょうか?

グラフを見てみると…?

グラフでは、まずはツイートインプレッション*2の元となる、フォロワー数の変化から見ていきたい。

グラフで確認してみましょう。

技書博公式Xのフォロワー数推移

右肩上がりに見えなくもないです。

※ちょっと下がっているところもあります。

でも、このままだとよくわからないので、コメントを入れてみました。

技書博Xフォロワー数推移2023_コメント付き

もう開口一番は「ぐぬぬ コロナめ」ですよ。平たい平野が広がってるとこ。

それ以外でいうと次の様な傾向が見て取れそうです。

  • 技書博の開催月にフォロワーが増える
  • 技書博1,2の頃よりもその後(コロナ禍の期間)はイベントを開催してもフォロワーが増えなかった*3
  • 技書博9開催月では技書博1,2開催月と同程度のフォロワー数の増加が見られた(当然ながらフォロワーの母数が違うので増加比率でいうと技書博1,2の頃の方が高い)

さて、本題のRelationShip度合いを確認してみよう

RelationShipを定量的に評価するにはどうすればいいのだろう? と考えた時に、インプレッション数/フォロワー数 が一つの指標になるのでは?という気がしました。

Xのポストは一方通行になりがちな側面もありますが、フォロワーと適切にRelationShipが成立していればpostが刺さっているはずで、Fab、RePostによってインプレッション数に影響があるはずです。

よって、このインプレッション数をフォロワー数で割る事で月ごとのRelationShip成立度合いが定量的に推定できるのでは? と考えました。

この推定に基づき、作成したグラフが次のようになります。

技書博XRelationShip成立度合い推移2023

最初はめっちゃ刺さってそうだけど、熱がちょっと下がっていって平べったくなり、その後最後は盛り返している感じ……

はい、これではよくわかりませんね! ヽ(`Д´)ノプンプン

という事で、先程のグラフ同様に主要イベントに対し、吹き出しを入れたものが次のようになります。

技書博XRelationShip成立度合い推移2023_コメント付き

技書博1,2の頃はフォロワーも恐らく技術同人誌界隈で一番アクティブかつ、技書博に関連が近い方が多く、インプレッション数/フォロワー数としては非常に高い値がでているのですが、基本的にこれは制御工学でいうところのオーバーシュート*4のようなもの(言い方を変えると最初期のバブル)なのではないかと考えられます。

実際、こういったイベントやブームというのは最初は一気に加速度的に火が付きますが、その後に膨らまくなり、停滞しがちです。

個人的な感覚としては、これはいわゆるキャズム理論で言う所の「死の谷(デスバレー)」なのかな という気もしているのですが、技術同人誌界隈においては、死の谷に到達する前にコロナ禍でいきなりブームが冷水を浴びせかけられたような状態になってしまったのかなと考えています。

また、技書博7,8ではまだコロナ禍の影響もあった事と、SNS運用の知見がまだ弱かった(技書博7の頃は特に)事もあって、やっと技書博9から色々なものがうまく噛み合うようになってきたのかな という気がしています。

という真面目な考察はさておき、実際のところは遠慮なくネタをぶっこむようになったのが効いているのかもしれません。こういうのとか(ネタを投入するのにどんどん躊躇が無くなっています)。

こういうのとか(ソシム様ありがとうございました!)

こういうのとか(ariakiは最近では元気を取り戻しました!)

※なお代表のariakiですが、上のツイートが刺さったのか、Discord上の個人のアイコンも上の画像になりました。 わかっている… さすが俺たちの代表だぜ!w

ariaki近影(オンラインのすがた)

まあこういうツイート成分が多くなってきた理由は結構単純で、「面白いツイートの方がインプレッションが出るのでみんな楽しんでそうだなぁ」という事がわかった → おもしろツイートになりそうなものがあればどんどん投げて試すようになった → 実際にインプレッション増えた というサイクルが加速した結果、現在のような方針と形になってきています。

おわりに

まあそんなわけで、来年もゆるゆると技術同人誌や技術書、技書博の魅力(&飯テロ)を技書博公式Xではお送りしていければなと思っています。

来年も変わらずお付きあい頂けると嬉しいです。🙇‍♂

*1:ここらへんは私が全く関わってなかった頃で、コロナウイルス感染症の影響を鑑みて技書博4の開催中止をツイートした後という状況を考えると一切何も告知する内容がなかったのだろう とは思うのですが。他のインプレッション0の月もサボっていたわけではなくて広報的に身動きが取れなかったケースは多いと思います。(2022/2~3とかマジで何もつぶやきようが無かった)

*2:ツイートインプレッションについてはポストインプレッションへの改名が未だ免れている模様。単に直しきれてないだけだと思うのだけどw

*3:これについてはイベントの実参加者も多くなかったので、相関はしてそうではある

*4:量を増やしていって特定の値に到達させる制御の際、一度目標値を超えて一気に超えた量になってから制御予定の値に到達するケースでの、一気に越えた量の事